相対的剥奪(relative deprivation)は、他人と自分を比較して不満を抱くことです。
言い換えると、現在の状態と期待する状態の間のギャップのことです。
社会学者のマートンが提案した概念です。
相対的剥奪の英語
相対的剥奪は英語で「relative deprivation」です。
相対的剥奪の定義
社会心理学者のW. G.ランシマンは相対的剥奪を定義し、人が次の条件を満たしている時に、相対的剥奪が生じると言えます。
- AはXを持っていない
- Aは他者がXを持っていると見なしている(実際には他者が持っていないこともある)
- AはXを欲しがっている
- AはXを持つことができると思っている
相対的剥奪は主観的なもの
注意が必要なのは、絶対的に悪い状態にある人だけでなく、客観的に見たら良い状態にあり、他人からうらやましがられるような人でも、相対的剥奪が生じることがあります。
相対的剥奪は他人との比較の中で生じる、主観的なものだからです。
この自分と比較する他人を準拠集団と言います。
コメント