マージナル・マン

マージナル・マン（marginal man）は、2つの異なる文化に影響を受けならがらも、そのどちらにも完全に所属できない人のことです。

境界人、限界人、周辺人などとも訳します。

マージナル・マンという言葉は、1926年に社会学者ロバート・E・パークによって初めて作られました。

パークはマージナル・マンについて、以下のように述べています。

マージナル・マンとは……2つの社会と、２つの異なるだけでなく対立する文化の中で生きるよう運命づけられている人のことである……。

彼の心は、2つの異なる頑強な文化が溶け、全体的あるいは部分的に混ざり合ったとも言えるような、るつぼ（入れ物）である。

Park, Robert Ezra. “Human migration and the marginal man.” American Journal of Sociology (1928).

また、1950年代、社会学者のミルトンM.ゴールドバーグは、「マージナルマン」の概念を拡張した「マージナルカルチャー」を生み出しました。

1940年代から1950年代にかけて、「マージナルマン」と「マージナルカルチャー」の概念は、アメリカのユダヤ人社会を説明するための理論として使用されました。