ひとつに溶け合う愛情とロマンチック・ラブの違い / ひとつに溶け合う愛情の訳について

ギデンズの親密性の変容では、ひとつに溶け合う愛情という言葉が出てきます。

ひとつに溶け合う愛情の英語は、confluent loveです。confluentは「(道路・河川などが)合流する」という意味です。

ギデンズは、このひとつに溶け合う愛情(confluent love)とロマンチック・ラブを分けています。

ギデンズによると、現代の愛情の形はロマンチック・ラブからひとつに溶け合う愛情へと変化しています。

この違いをまとめました。

ロマンチック・ラブ ひとつに溶け合う愛情
異性愛 異性愛に限られない
一夫一婦制(性的に排他的) 一夫一婦制に限られない(排他的ではない)
特別な「人」を探す 特別な「関係」を探す
関係は永遠に続く 永遠ではない
対等ではない(女性が従属的) 対等

ひとつに溶け合う愛情(confluent love)の訳について

confluent loveの訳である「ひとつに溶け合う愛情」はわかりにくいと思います。

ひとつに溶け合うというと永遠に続くようなイメージがありますが、confluent loveは永遠に続くものではなく、関係が個人にとって有益である限り継続しますが、そうでなくなると終わりを迎えるものです。

そのため、たとえば「相互尊重の愛」のような訳の方がわかりやすいのかなと思います。

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