中間集団は、国家と個人の中間にある集団です。
具体的には、家族、学校、地域コミュニティ、企業、宗教団体、労働組合、商工会議所、農協、漁協、NPO(非政府組織)などが中間集団になります。
もとはヨーロッパの中世社会で生まれた言葉です。
近代化に伴い中間集団が弱体・解体化し、個人化が進むという文脈で用いられることが多いです。
アメリカの政治社会学者ウィリアム・コーンハウザーは、著書『大衆社会の政治』で、個人と国家を媒介とする中間集団の強弱と包括性という観点から、社会を類型化したことで知られています。
具体的には、「エリートへの接近可能性」と「非エリートの操縦可能性」という2つの基準から、社会を「共同体的社会」「全体主義社会」「多元的社会」「大衆社会」の4つに類型化しました。
そして、コーンハウザーは、中間集団が強力で、人々がエリートに対して強力に主張や行動ができ、なおかつエリートによる人々の操縦に立ち向かえる「多元的社会」を理想としました。
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